2025/11/23 UNDERCOVER 備忘録

この投稿は「卓ゲ箪笥 Advent Calendar 2025」12/2担当の記事です。
昨日の担当は雷羅さんでした。

さる11月22日と23日、神戸のGLION ARENA KOBEにてEve Anniversary Live「UNDERCOVER」が開催されました。

8月のライブツアー「UNDERBLUE」千秋楽と同時に発表され、会場が沸いたのを覚えています。アーティストEveの活動15周年の記念ということで、新旧入り乱れた特別なセットリストになると開催前から言われており、いったいどんなライブになるのかと私含めファンはわくわくそわそわ当日を待ち侘びていました。
幸運にも、最速抽選で当選しDAY2に参戦することができたので、セットリストに合わせて思い出を記しておきます。

あらかじめ断っておきますが、紹介記事でもなんでもなく、一ファンがひたすら楽しかったことを楽しかったと書いている、いわば日記です。ただ「楽しかったんだな〜」という心持ちでお読みください。
なんならライブの記憶も結構あやふやなので、間違ってるところもあると思います。人間の脳って楽しかったことのほうが細かい記憶残りづらいって話もあるらしいからさ。

海上から見た会場(左の黒い建物)

さて、本題に入る前に、Eveという人について軽く記しておきます。
Eveさんは2009年10月1日にniconico(旧:ニコニコ動画)に歌ってみたを投稿して以来、歌い手やボカロPとしての活動を経て、現在では主にシンガーソングライターとして活躍されているアーティストです。
おそらく通りがいいのは”アニメ呪術廻戦1期OP「廻廻奇譚」の人”でしょうか。ほかにもヒロアカや小市民シリーズのOPを担当したり、プロセカに「群青讃歌」を書き下ろしたり、映画主題歌をやったり、MVを元にした漫画や小説があったり、いろいろ活躍されています。最近ではアニポケのOPも歌っています。嬉しい。

あと一応、以降を書くにあたって私について。
”Eve”という名を知ったのはED担当した「どろろ」の新版アニメ……のCMで流れていた「僕らまだアンダーグラウンド」が印象に残ったのがきっかけでした。それからYoutubeで「ラストダンス」はじめその歌とMVの世界観に惚れ込み今に至ります。あとは名前を全然知らなかった頃、今はなきドラガリアロストに書き下ろしていた「楓」を好きだな〜と思いながらイベントを進めていたのが、楽曲に触れた一番最初だったはず。だいたい6年前ですね。
メジャーデビュー以降のものと「文化」「OFFICIAL NUMBER」「Wonder Word」「Round Robin」は聞いていますが、歌い手時代の動画はあまり見れていません。

ここにSpotifyプレイリストとYoutube再生リストを載せておきます。
どちらも今回の「UNDERCOVER」のセットリストを元にしたものです。ぜひ再生しながら本投稿をお読みください。片方にしかないものやバージョンが異なるものがいくつかありますが、ご容赦願います。ちなみに、聴きながら読むなら1曲目が入っているSpotifyの方が若干おすすめです。

Spotify
YouTube


再生ボタン、押しましたか?

01. 会心劇
02. ティーンエイジブルー
03. ふりをした。
04. lazy cat
05. 迷い子
06. いかないで
07. トーキョーゲットー
08. ガランド
09. ゴーストアベニュー
10. いのちの食べ方
11. デーモンダンストーキョー
12. 不完全な処遇
13. ドラマツルギー
14. Underdog
15. 廻廻奇譚
16. sister
17. メルファクトリー
18. 惑星ループ
19. キャラバン
EN1. メーベル
EN2. アイオライト
EN3. お気に召すまま
EN4. ナンセンス文学

00. 開場中SE

プレイリストを出して念押しした上で初っ端がこれですまないとは思っている。でもこれ備忘録だから……覚えておきたいことは書かなくては……。

最近のライブでは、開演前の時間にEveさんが最近聴いている曲のプレイリストを流していることが多かったんですが、今回はちょっと趣が異なりました。端的にいうと聞こえてくる曲が全部懐かしい。まさかあの場で坂本真綾の「プラチナ」聞くとは思わないじゃん。

終演後に本人が明かしたところによると、Eveさんが学生時代に使っていたウォークマンから流していたそうです。ウォークマンという響きがすでに懐かしいよ。確か宇多田ヒカルとかバンプも流れていました。「四角革命」はマンガ「ふつうの軽音部」に出てきて最近聞いていたので記憶に新しかったです。

今回の会場GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)は今年4月にオープンしたばかりのアリーナです。当日は天気にも恵まれ、港の青空と海風がとても気持ちのいい場所でした。キャパはおよそ10000人で、2階席以上もステージとの距離感はいい感じ。新しいだけあって中もきれい。そして音が、いい。すごい良い。音響設備とか全然詳しくないけど、それでも多分今まで行った会場で一番音良かったと感じました。

入場時に配られるチラシの中にキャプテンピカチュウが描かれたアニポケのものも入っていて嬉しくなっちゃった。

猫といぶぬい

01. 会心劇

会場の照明が消え、静まり返った静寂を切り裂くギターのイントロ。喜びと驚きが入り混じった歓声が沸くと同時に拍手が鳴り響き、次第に手拍子に揃っていく。待ちに待ったライブの開演です。

改めて、今回の「UNDERCOVER」は活動15周年という節目のライブです。普段はやらないような特別なセトリになると開催決定発表時から言われていました。つまり、いつどこでなんの曲が来るのか本っっっ当に読めなかった。

鉄板で盛り上がること間違いなしの「ナンセンス文学」か、最新曲から「アイオライト」か、それとも……と、待ち構えていたところにアルバム「文化」からこの選曲。かっこいい。まさに「UNDERCOVER」という快進撃のはじまりだ。

02. ティーンエイジブルー

そのまま続けて2曲目です。これか〜!!

“青”を冠した今年のライブツアー「UNDERBLUE」でも歌われていました。アニメ「アオのハコ」のOPにもなった、最新アルバム収録の曲です。会場で聴いたときは、今回のセットリストにこの曲が入るのかと意外な思いもありました。今考えてみると、自身が活動を始めた頃、ティーンエイジャーだった当時を振り返る意味を込めた選曲だったのかもしれません。爽やかな青春の歌に合わせて、背景もどこか懐かしい校舎の風景。

03. ふりをした。

「廻人」東京公演でEveさんのライブに初参戦して以来、現地で歌われたのを初めて聴きました。イントロ流れた瞬間マジかって思った。普段の(ライブに普段も何もない気もしますが)セトリならまず入らないであろう選曲です。「UNDERCOVER」の本領発揮してきたぞ。

ラスサビの入りでは銀テ砲! この曲で!?!? もうこんなの「好き勝手やります」の所信表明じゃん。2階席だったので拾うことはできませんでしたが、会場にきらきらと銀テが舞い降る光景は何度見ても綺麗なものです。それはそれとしてアリーナいいな~! 次こそ当たらないかな~!

04. lazy cat

ここで!?!? もう「lazy cat」やるんですか!? いや「lazy cat」って最近出た曲の中でも結構代表曲寄りのポジションだと思ってたんですよ。今のYoutubeチャンネルアイコンもMV担当されたOFF SCRIPTさんのイラストだし。それが、ねえ。まだ4曲目なんですけど、もうやっちゃうんですか? いいんですか? このあとに一体どれだけの曲を用意してるっていうんだ。

「UNDERBLUE」で聴いた時、背景映像(VJというらしいですね)の演出がかっこよくて、それを今回も見れたのが嬉しかったです。Youtubeにライブバージョンの動画があるので見てください。あと曲が始まる前の赤いレーザビームがアリーナの頭上を照らして綺麗なアクリルのように見えていたのが好き。演出全体を見られるのは遠方席だからこそですね。会場のどこにいてもその場所での楽しみがある、ライブの醍醐味の一つです。

05. 迷い子

アルバム「おとぎ」の曲がさあ、好きなんすわ。一昨年の「花嵐」ぶりにライブで聞けて嬉しい。VJは電車の中で、流れていく車窓の景色を映す演出。海沿いの景色があったので、神戸をイメージした、もっと言うならEveさんが昔見ていた景色だったのかもしれません。

周年ライブが発表された時「東京とか関東じゃないんだ」という驚きがあったのは事実です。会場も新しいから名前見てもピンとこなくて、まず「どこ!?」ってなりましたし。だけどMCで「自分にとって馴染みのある大事な場所」と仰っていて、きっと神戸で今回のライブをやることにも万感の思いがあったのだろうな。そんな大切な場所で行うアニバーサリーライブに、来れて良かったです。

ありがとう、推し。あなたのおかげでまたひとつ、素敵な街を知ることができました。

06. いかないで

同人アルバムまで含めて満遍なくやるとは思っていましたが「Round Robin」がここで来ました。

Spotifyプレイリストには初出バージョンが入っていますが、ライブで歌われたのはYoutubeの再生リストに入っているalbum ver.です。「Round Robin」が配信されてないからさあ……!

これも現地で聞くのは初めてです。VJは格子や蝶があしらわれた和風なテイストでした。普段聞いている曲でも、演出によって新しい発見があるのが面白いですね。この曲って和なイメージだったんだなあ。

07. トーキョーゲットー

あああああ好き〜〜〜〜〜何が好きってライブでのイントロアレンジが大好き嬉しいありがとうこのために現地来てる。初めて聞いた時から本当に好きなんですけどライブでこれ聞けるのいつぶりですか? アジアツアーのときに弾き語りはしてたけどライブでこのバージョンで歌うのってもしかして相当久しぶりなのではないですか?

記憶が正しければ2022年の「廻人」武道館公演以来のようです。嘘でしょそんなにやってなかったの。

「UNDERBLUE」からバンドメンバーにサックスが加わるようになり、今回はそれも含めた新しいアレンジでめちゃくちゃ良かった……。独特なリズムゆえに少しずつズレるイントロの手拍子も、ラスサビ前の無音でぴたりと動きの止まる観客も、全部最高。個人的にライブでより輝く曲のひとつだと思っています。

08. ガランド

初めて聞く曲! 先述の通り歌ってみた系の動画をあまり追えていないのと、原曲の方も聞いたことがなかったので完全にこの場が初見です。イントロ流れ始めた時の歓声はOPに匹敵するものがありました。歌い手時代から追っている人ほどめちゃくちゃ嬉しい選曲だったに違いない。ライブの開演までの時間、ステージにはちょっとした映像が流れていたんですが、実はそこに「ガランド」のMVを彷彿とさせる要素があったらしく、知っている人にとっては確定演出だったそうです。

ライブが終わってから歌ってみた動画を見ました。いいなあ~! でも昔の動画は見返せるけど、今のEveさんが歌う「ガランド」はあの時あの場所でしか聞けなかったんだよな……儚いよ、ライブ。今日の公演、円盤になりませんか……?

09. ゴーストアベニュー

今回のライブグッズに「ゴーストアベニュー」モチーフのものがあり、その説明欄にゴーアベと書かれていたのを見て「そうやって略すんだ」と思いました。くじ景品だったリリンぬいポーチを普通に売って欲しい、頼むから。

そう、くじあるんですよ、ライブグッズに。言い方変えればガチャ。最近は上位賞の豪華さにインフレを感じずにはいられない。下位賞も全部欲しい人にとっては嬉しいものだが……普通に売ってくださいよそのTシャツとかパーカーとかぬいぐるみとかその他色々なグッズ……!

いやまあ、自分も記念程度に引く方の人間なのでガチャは悪い文明と一蹴したくはないんですけど、販売開始から15分で完売してるのはやっぱり一抹の恐怖を覚えます。今回事後配送がなかったのも一因でしょうが。くじだけはちょっとね、今後もっと良い感じにならないかな。現地に来たお楽しみというのもとても分かるのですが。

曲の話に戻りましょう。

ゴーアベやらないわけなかったけどこのタイミングだった。MCで「新しいのから古いのまでやるから温度差で風邪ひきそう」って言っていたのをここで納得しました。動画しか残っていない歌ってみた楽曲に続けて、グッズもいっぱい今年リリースの目玉楽曲なんてね、そりゃ風邪ひきますよ。聞いてるこっちもいい意味で心臓がざわざわする。

曲調とメロディ進行にちょっと癖があって、サビとそれ以外のどこで手拍子してどこで腕上げるかをまだ少し迷います。だいたいの曲はサビで腕上げ、それ以外手拍子が基本スタイルですが、ゴーアベはサビの4つ打ちに合わせて手叩きたくなるので。

VJで踊るまひる(MVの男)が増えてくのは「UNDERBLUE」でもあったけど、ちょっと面白くなっちゃう。

10. いのちの食べ方

これも久しぶりに聞いた気がします。Eveさんの曲はMVで世界観がつながっているものがあり、この「いのちの食べ方」と前曲「ゴーストアベニュー」もそうです。飛(MVの男)メインのMVはもうひとつ「ファイトソング」があるのですが、今回はこちらでしたか。

個人的にライブで聞いたことでより好きになった曲です。テンポも早くてノリノリで良い。

世界観が繋がる曲はほかに「インソムニア」「さよならエンドロール」の2曲があって、そちらはまた別のキャラ(淵素直という)が主役です。今回はお休みでしたね。

ここでバンドパートが挟まりました。「UNDERBLUE」でもやったやつの、もう少し短いバージョンだったはず。Eveさんのライブはこのバンドパートも楽しみです。だってこんなにかっこいいのに絶対ライブでしか聞けないから……!

11. デーモンダンストーキョー


一度ステージから捌け、戻った手にあるのはおなじみ拡声器型マイク! 最近のライブでは高頻度で歌われている印象ですが、やっぱり外せませんね。先の「いのちの食べ方」DanceMix ver.に続き、ノリのいいダンスナンバーです。風邪ひきそうな温度差もちょっと和らいできたような空気。

12. 不完全な処遇

と、思ってたらアウトロから途切れず始まるこれよ。本当に油断ならないなこのセットリスト。

アルバム「Round Robin」より。当然私がライブで聞くのは初めて! 「デーモンダンストーキョー」から繋がるアレンジと演出が良すぎました。Mahさん(デーモン~のMV担当)の雰囲気を残しつつ、原曲サムネのモチーフを入れたVJが素敵。

13. ドラマツルギー

そして満を持しての「ドラマツルギー」がここでくる。代表曲でありライブの定番曲のひとつです。もしかしなくても観客を落ち着かせる気ないですね?

お馴染みの曲で客席も大盛り上がり。「YES YES」は全力で歌いましょう。だが実はこれも次への布石だったのだ。

曲が終わり拍手が止んだころ「ドラマツルギー」のピコピコアレンジと共に見たことのない映像が流れ始めました。絵柄でひと目見てわかる、OFF SCRIPTさんのものだと。実はこのライブの数日前に、新曲のリリースがOFF SCRIPTさんのイラストと共に告知されていました。その名も「Underdog」です。

え、じゃあもうこれ新曲来るじゃん。というか流れてる映像、格ゲーチックにぐりぐり動いてすごい良いな(YoutubeのMV冒頭でも見れます)。とかなんとか考えていたら、

14. Underdog

ズンズン体の内に響いてくるリズム、ベース、知らない音楽、初めて見るMV、混乱する頭。待ってくれ!!!!!

思ってた曲調と違うんだが!? こんなばちばちにかっこよくて今までにないタイプの曲を突然かまされる準備はしていないんだが!!? しかし知らないはずの曲でも手拍子は揃うし体は勝手に動くのである。曲の入りから衝撃でやられていたので、その場で歌詞をちゃんと聞くとかは全然できなかったんですけど、とにかく「新しい曲を浴びている」というインパクトがすごかったです。この曲でまたひとつ新たな境地へ進んだのだと思い知らされるような。

その後のMCで「昨日(day1)は新曲やるよって前置きしたけど今日なかったね」って言ってた。どうして。でも身構えるまもなく圧倒される感覚を味わえたのはよかったです、間違いなく。

ただ、あの、ライブ後リリースされた曲を改めて聞いたんですけど、低音の圧が物足りなくって……だって最初に聞いたのがGLIONの音質だからさあ……あの腹に来る振動を思い出してしまってさあ……! 配信バージョンでもめちゃくちゃ良い曲なんです。でも、でも……! 

またひとつライブでなければ聞けないものを知ってしまった。次のライブはいつですか……?

15. 廻廻奇譚

まだ世に出ていない新曲をやった後に、会場の誰もが知る代表曲をやる、ここ今回屈指の風邪ひきポイントです。本当に容赦ないな!

「廻人」以来どのライブでも歌っていた(はずの)代名詞とも言える曲ですが、もしかしたら今回はやらないかな、と思っていました。でもこれ歌ったのday2だけで、day1はついにセトリから外れていたらしい。やはり「UNDERCOVER」は特殊で特別なんですね。

ところで、私の場合スピーカーにもよりますが「廻廻奇譚」はビリビリと耳に響く音が多く、ライブでは耳栓つけて聞くのが常でした。ところが今回耳栓を忘れてしまいノーガードだったのです。でも今回はGLIONのスピーカーのおかげなのか、耳栓なしでも不快感なく安心して聞けました。ライブで「廻廻奇譚」を聞いてて初めて。

でも耳栓忘れたのは普通にポカだよ。悪くなってからでは遅いので、ライブに行く時はなるべく耳栓をつけて耳を守りましょうね!

16. sister

MCで「あと4曲で終わり」って言ったあとの一曲目。いやだ、終わらないでくれ。

アルバム「OFFICIAL NUMBER」収録で懐かしい部類の曲ですが、一昨年の「花嵐」や去年の「文化」など、なんだかんだライブでも年一で聴いていて、むしろおなじみといった感じです。というか改めて、こうやって定期的にライブ開催してくれて、それに参戦できてるんだなあ……ありがたいですね。

17. メルファクトリー

これは現地初めて聞くやつ! この先こんなに「OFFICIAL NUMBER」の曲を聞けるライブがあるでしょうか。多分ない。

この備忘録を書きながら、今回の「OFFICIAL NUMBER」4連続とアジアツアー時のラスト4曲になんとなく通じるものを感じました。言うなれば「あの頃のスタメン」みたいな。まあ私の想像なんですが、セトリからこういう文脈も読み取るのも楽しみです。

18. 惑星ループ

最初の「トゥ」で私含め客席が沸きました。この日1番の歓声だったかもしれません。

今回聞けて嬉しかった曲のひとつです。Eveさんも好きだしナユタン星人も好き。その中でも「惑星ループ」は一際好きな曲です。青いライトに染まる中、みんなでコーラスを歌って、曲に合わせて拍手して、会場がひとつになっているこの瞬間がたまらなく愛おしい。

本編ラストの曲前、MCで言っていた言葉が印象に残っています。

「いろいろなことをやってきたけど、自分はボカロPではないし、歌い手ともいえないし、バンドじゃないしシンガーソングライターっていうのも……何者にもなれていないような思いが、ずっとある」

正確な言葉は覚えられていないけど、こんなニュアンスのことを仰っていたはずです。このあとに歌う「キャラバン」が、そんな想いを抱えながら作った曲であること、そして「きっとこれからも変わらず、その思いを抱えていくのだと思う」とも。

彼ほど多彩にさまざまな活動を続ける人でも(そんな人だからこそかもしれませんが)そんな思いを抱き続けてたんですね。その吐露は大なり小なり、あの場にいた観客の心にも思い当たるものがあったと思います——私も例外でなく。

その感情を悲観することなく、きっとこれからも、何者でもないEveとして、たくさんの作品に昇華していくのだろうな。

19. キャラバン

背景にはEveの軌跡を描くように雲を伸ばす飛行機を見下ろすような映像。眼下の砂漠には一本のギター、ヘッドホン、そして今まで発表してきたMVを彷彿とさせるオブジェの数々が流れていく。

「いつかの時間が止まったような溢れる愛で
ずっとずっと夢中になる君は ほうき星を追いかけるの」

正直にいうと、この日この場でこの曲を聞くまで、ちゃんと歌詞を意識して聞けていなかったのです。こんなに愛がいっぱいの歌だったんだな。

映像はいつしか砂漠を離れ空高く、気がつけば宇宙にまで飛び出して、きらめく星々の中に一際輝く大きな赤い星が映し出されていました。

美しい光景でした。最後の曲も終わってしまったけど、寂しさよりも、これからの未来への期待を抱きしめるような素敵なステージでした。

EN1. メーベル

それはそれとしてアンコールはあります!! このままじゃ終われねえよなあ。

しかし今回のアンコール、声上がるの爆速だった。「キャラバン」終わって30秒も経ってなかったんじゃないかな。もうちょっとあの宇宙の余韻に浸っててもよかったのではないですか。待ちきれない? それもわかる。

初見の曲でしたがイントロはじめリズムの横揺れ感が心地よい。こうして新しいスキが増えていくのも嬉しいですね。なおSpotifyに入れているのはEveさんともうひとり、Souさんと二人で歌っているバージョンです。

EN2. アイオライト

冒頭で会場について書いたとき、アニポケのチラシが入っていたと書きましたね。「メーベル」が終わり、MCが始まってほどなくして、Eveさんの紹介とともにその子は会場に現れました。

「スペシャルゲストのキャプテンピカチュウでーす!」

オァ…………ワァ……ほ、ほんとにいる。ちょうど扉と反対側の席だったおかげで、ピカチュウが入ってくるところからとことこ歩いてアリーナ挟んでステージの真正面に辿り着くまで、一挙手一投足全部見えました。おなじみの黄色い耳がぴょこぴょこしててかわいいねえ……株ポケ(?)てこんなこともしてくれるんだ、と放心した頭でぼんやりと思った。夢かな? 呼びかけにぴょんぴょん跳ねてて、Eveさんも「ねぇかーわーいーいー」言ってました。たしか2回は言った。

「アイオライト」がアニポケのOPになると発表された頃、ツイキャスでお知らせを兼ねた配信があったんですよ。これまでもたびたびポケモンが好きと話していて、ポケミクで「Glorious Day」が発表された時もめちゃくちゃ嬉しかった。それが今度はアニポケのOPですって……! 配信で言った「やります!」という声は、本当に明るく喜びに弾んでいました。

そうしてキャプテンピカチュウが見守る中、はじまる「アイオライト」——歌い始めと同時にぼろぼろ涙出てきて、しばらく手拍子ができなかった。

ポケモンなんて、私にとっては常に人生とともにあるような存在です。もうすぐ30周年です。でもその30年って当たり前のものじゃなくて、これほど多くの人に愛され、またそれに応え続けてきたから迎えられた30年なんですよ。Eveさんだって、ずっと活動を続けてきたから今回こんな素敵なライブができているんです。どちらも途切れることなく歩み続けてきたからこそ、私はこんな景色を見ることができているのです。そう考えたら今見ているものが本当に奇跡みたいに思えて、涙が堪えきれませんでした。そのあともずっと視界はぼやけてたな。この文章書きながらまたちょっと泣きそうになっています。

曲が終わってキャプテンピカチュウの出番はここまで。扉近くまでいって最後に振り返って手振ってたの、全部可愛かったな……day2はアリーナにいたけど、day1はステージ上まで上がってたんだって。

EN3. お気に召すまま

アンコールも3曲目になり、いよいよ本当に終わりが近づいてきてしまいました。しんみりしそうになるけれど、この曲が聞こえたら盛り上がらないわけにはいきません。「お気に召すまま」も大好き。今回も聞けてとっても嬉しい。踊れ〜!!

ライブ会場で聞く、ぴったりとそろった手拍子が私は好きです。「お気に召すまま」のイントロのように、お決まりのリズムが会場に響いて一つの音になるさまに、心から「今日ここにくることができてよかった」と思うのです。

せっかくなので覚えていっていください。「たんたんたん」のあと「たんたったったん」を繰り返しです。サビになったらあとはお気に召すまま踊りましょう。楽し~!

※2025/12/3 追記 手拍子叩く回数誤植ってたので直しました。伝われ。あるいは聞いて。


EN4. ナンセンス文学

「もう一曲やっていい?」

いいよ!!!!! 「お気に召すまま」のお祭り騒ぎから間髪入れず、みんな大好き「ナンセンス文学」! 本当にこれがラストの曲です。「ラッタッタ」の大合唱と、それに続く手拍子、大好き。これ聞かないと帰れない。聞けてよかったです。

終幕

以上「UNDERCOVER」のライブレポです。とても楽しい時間でした。関わった全ての方に感謝します。

最初にも書きましたがレポっていうか本当に日記だな、これ。プレイリストはどのあたりまで進んでいるんでしょう。多分全曲聞くほどには文字量ないと思いますが。

「今日のライブには、10000人くらいのお客さんが来てて、その人それぞれに10000通りのEveとの出会い方があると思います。
新しい曲から古い曲までいろんな曲をやるから、知らない曲、初めて聞く曲もあるだろうけど、今日をきっかけに、また新しいEveに出会ってください」

「UNDERCOVER」でEveさんが言っていた言葉です。

もしかしたら、この記事が誰かの新しい出会いになることもあるのかもしれません。もしなってくれたら、とても嬉しいです。

というのも実はですね、Eveさんは毎年イブの名にちなんで12月24日になにかしらイベント事をしてくださるのです。

そして!
なんと!!

今年は!!!

「UNDERCOVER」のライブ映像を配信する予定なんです!!!!!

今日知って気になったライブの様子が見ることができるのです! ヤッター!! ご興味があればぜひご覧ください。
あと今年やったライブツアー「UNDERBLUE」も円盤が今月出ます!! 嬉しい!!

最後に私のおすすめを詰めた再生リストとプレイリストを載せて、結びとします。ここまでお読みくださってありがとうございました。

この先ずっと よろしくね。

明日のアドカレ担当はのぐちさんです。よろしくお願いします。

こぼれ話 神戸観光

今回初めて神戸を訪れました。思いのほか自由時間が取れなかったのですが、街を歩くだけでも特徴的な建物がそこかしこにあって楽しかったです。ちょうど時間が合ったので、フェリーに乗って神戸大橋をくぐったりしました。そういえば冬木のモデルなんでしたっけね。

箪笥で神戸のことを尋ねた時にあげてくださった海洋博物館は絶対に行きたいと思っていたので、意地で行きました。開館直後の誰もいない一瞬が見れて嬉しかった。教えてくださって本当にありがとうございました!

あと帰りの新幹線で隣に座ってた外国人男性がひたすらZAやっていました。乗車時間でいくら稼いでたんだろうな。

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