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  • 実食! ヒーローズ・フィースト

    この投稿は「卓ゲ箪笥 Advent Calendar 2025」12/13担当の記事です。
    昨日の担当はUnigiriさんでした。

    遡ること約1年前、D&Dキャンペーンで成長を重ねたPCたちが10レベルになったころ。

    次にレベルが上がれば6レベル呪文が覚えられるな、何があるかな、と考えながらバードの呪文リストを眺めていた私はふと気がつきました。もしかして、自PCってヒーローズ・フィースト覚えられる。

    ※ターシャの万物窯にはバード呪文リストにヒーローズ・フィーストがあるぞ! 嬉しい!

    名前は知っているヒーローズ・フィースト……たしかごちそう出して食べたらバフがいっぱいかかるやつ……! そういえば、以前同名のレシピ本が日本でも出版されたというニュースを見たような。ゲーム中で使える(かもしれない)ならどんな料理出てくるのか知りたいけど、本を見たらわかるのだろうか……と、ふわふわ期待はふくらみ、気づけば私は書籍「ヒーローズ・フィースト」を購入していたのでした。

    諸々の兼ね合いでレベルアップ時には別の呪文を覚えたのですが、せっかく本を買ったのなら作って食べてみたい。それに、D&Dの世界に暮らすひとたちが普段どんな食事をしているのかも知りたい。ということで、ちょこちょことレシピを見て作っていました。

    そこで今回は、これまでに作って食べた”ヒーローズ・フィースト”の感想のようなものをまとめたいと思います。

    レシピそのままの分量だとアメリカンサイズの4-6人前がザラなので、適宜減らしています。また、日本の一般的なスーパーには売ってないだろ、みたいな食材は変えたり省いたりしています。調理工程も結構適当なことがあります。それっぽくおいしくなればオッケーのノリです。

    ※料理ごとの文章は、作った当時に書いたものを元に、投稿するにあたって多少修正しています。


    居酒屋のステーキ

    居酒屋のステーキの写真。見た目は完全にハンバーグ。

    一番最初に作ったやつです。ちょうど家になんとかしたい合挽肉があったので、せっかくなら本のレシピにしようと思って作りました。

    ステーキ……というか出来上がったのはハンバーグ。料理説明も初っ端から「このハンバーグは〜」と書いてあるので間違ってはいない。本の写真だともっと焦げ目がついてあんまりふっくらしてなくて、ステーキという語感が似合う感じなんですが、自分で作ったのはどう見てもハンバーグでした。レシピにはグリル使えって書いていたところを、普通にフライパンで焼いたのでそのへんの焼き加減の違いかもしれない。スキレットとか鉄鍋が欲しくなります。

    つなぎが入っていないのでしっかり肉の味、そこにヨーグルトソースがさっぱりと合っておいしい!(写真はソースかける前です)

    材料の一つであるディルレリッシュがスーパーで見つからなくてちょっと苦労しました。調べたらきゅうりのピクルス(?)らしいです。レシピに書かれたエシャロットは若らっきょうじゃなくて正しいエシャロットのほうだったかもしれない、と思い至ったのは食べ終わったあとのこと。

    グルダッツ

    居酒屋メニューで揃えようと“居酒屋のステーキ”の付け合わせにしたやつです(ステーキ写真左の丸っこいの)。横に添えるのにほどよいレシピ。

    マッシュルームとチーズが好きな人間は食べた方がいい。あまりに好みの味だったので近日中にもう1回作りました。酒のつまみにぴったりなんだろうな、これ。あいにく私はほとんど呑まない人間ですが……。

    そんなに捻った調理工程もないのでおすすめ。シェリー酒は省きましたが、入れていたらまた少し違う風味があったのかもしれません。

    ソードコースト風ブイヤベース

    ブイヤベースの写真。ムール貝やタラなどの具材が入っている。

    冒頭に書いた自PCが用意する”ごちそう”ならこれだろうな、で作ったレシピそのいち。D&D世界における船乗りたちの食事がどんなものなのか、正確にはわからないんですが、肉よりは魚介が出てくるかなあと。沖に出るあいだも、食糧浄化の呪文があるとはいえ、そこまで手の込んだ調理は難しいのかなと思います。海辺の住人なら魚介は食べ飽きて逆に肉がごちそう、とかもありえるかもしれないですけど。

    魚介のブイヨン、と呼べるほど丁寧なものではないですが、ベースは鯛アラからとった出汁を使いました。完成したものを食べて、一瞬自分で作ったことを疑うくらいにはおいしかった。鯛、うまい。それなりに手間と時間をかけた料理がちゃんとおいしいと嬉しいですね。

    この料理でリーキという野菜を初めて知り、せっかく作るならと片道1時間くらいかけて買いに行きました。見た目は完全にネギですが、日本のネギよりしゃきしゃきしていて甘さ控えめです。いろいろ使い所がありそう。

    ムーンシェイ風シーフードライス

    皿に盛られたシーフードライスの写真。サフランで色付けられていて黄色い。

    自PCが用意する”ごちそう”ならこれだろうな、で作ったレシピそのに。ここまで書いたレシピは全て「ヒューマン料理」ですが、これは「エルフ料理」です。

    私がこの本で好きなとこのひとつなんですけど、上のブイヤベースの材料にあるサフランは「(お好みで)」とあるのに対して、シーフードライスで使うサフランには「(お好みで)」の記載がないんですよね。ぶっちゃけサフランって色付けが主目的だ(と私は思っている)から、お好みでって書かれるのも納得なんですが、エルフ料理は必須って言っています。見た目までこだわるというエルフの美意識が見えて、すごく好きです。

    それはそれとして、エルフのレシピったって作るのがヒューマン≒私ならそのこだわりも任意でよくないか。入れたところで風味の違いが自分でわかるとも思えないし。サフラン高いし(本音)。でも私、このレシピを「自PCが作るなら」という前提で選んでるんですよね。仮にも魅力実数値20で芸事嗜んでるヤツが人に出す料理で手を抜くか? そういうところで妥協する自PC、シンプル嫌だが? ということでサフランも用意しました。見てるかライベル。

    まあ最初に作った時は分量ミスってほとんど黄色くならなかったんですけど。悔しかったので後日リベンジしました。ブイヤベースの写真左で見切れているのが1回目、この項の写真が2回目です。

    シーフードライスってなんぞや、と思っていましたが、実際に作ったらなるほどつまりリゾット。これもブイヤベースと同じく鯛出汁で、一緒にほぐし身も入れました。黄金色に輝くシーフードライスはたしかに綺麗で、とてもおいしかったです。

    オディックのピリ辛ポテト

    写真撮ってない! 切ったじゃがいもをスキレットで焼く! うまい! ていうレシピです。単純明快シンプルイズベスト。だいたいどんな料理にも合わせられるサイドメニュー。なおこの文章書くのにレシピ見返して「玉ねぎ使ってたんだ」と思っています。とりあえずじゃがいも焼けばいいってことしか見てなかったらしい。適当過ぎないか?

    にしてもスキレットめちゃくちゃ使うよこの本〜! 焼いたあとはそのままテーブルに出せるしスキレット欲しくなってしまう。でも絶対油の手入れ怠るので手が出せずにいます。

    追記:この数ヶ月後に小さいスキレットを買いました。陥落。今のところはちゃんと手入れして錆させずに使っています。

    フェイワイルド風オムレツ

    これも写真撮ってない。いろいろ刻んで入れて焼いたオムレツです。レシピには書かれていないが、細かく切ればいけるだろと思って余ってただいこんとにんじんも入れた。いけた。溶き卵をオーブンに入れるだけで火が通るのかと思いましたが、案外綺麗に焼けるものですね。ちなみにこれもレシピではスキレットを使う想定で書かれています。もう100均とかでスキレット買ってもいいんじゃないか?

    追記:ニトリで買いました。一番小さいやつを300円くらいで買いました。

    無慈悲なるアルカーンの黒焦げハーフリング・チリ

    写真撮る前に食べてた。これはドラゴンボーンの料理だそうです。どんな次元界でも実際にハーフリングを食べるような存在はそうそういない……はず……ですが名前の由来は本当にハーフリング肉を食べていたことらしい。今回は鶏ひき肉で作りました。

    出来上がりに近いのはおそらくチリコンカン。物騒な名前の割に、黒色を出すために入れたココアパウダーでコクが出て、さらに大部分を占める豆のおかげで健康的な味でした。本当は赤インゲン豆を使うところ、大豆を使ったのも馴染みやすさのひとつかも。赤インゲン豆100%だと全体的にもっと黒くなるんだろうな。

    なんか、本当に素朴でおいしかった。なんなら一番家庭料理的だった印象です。材料混ぜて鍋にかければできるし、普段の食卓のレパートリーに入れられるような料理。ココアパウダーが余っているのでまた作ると思います。

    追記:2回目を作りました。米の上にかけて食べて、完全にカレーの亜種として認識しています。このときは豚ひき肉を使いましたがこれもまた良し。

    ハンドパイ/エルフのマルルス

    ハンドパイの写真。包まれたひき肉などの具材が断面から見えている。

    2つの料理ですが、中の具が違うだけで同じようなパイなのでまとめて作りました。ハンドパイはここではヒューマン料理です。パイ料理がいくつか載っていたので作ってみたかった。

    どちらも具材を包んで焼いた、手のひらサイズの半月型パイです。多分エルフの言葉でマルルスがパイ的な料理に当たるのでしょう。正しいレシピだとマルルスのほうが一回り小さいです。ハンドパイの具は挽肉がメイン。マルルスの具は野菜オンリーです。

    パイ生地は冷凍で売っているものを使いました。初めて冷凍パイ生地を買いましたが、これがめちゃくちゃ良くできてておいしい。冷凍技術すごい。このレシピ以外にも活用したくなりました。

    ほかのレシピを見てもそうなんですが、エルフって肉を食べないのですね。魚は食べているので完全な菜食主義というわけでもないようですが。あとハーフエルフはそのへん緩いらしく、ベーコンを使う料理はちゃんとハーフエルフたちの発明と書かれているので面白いです。

    具ができていざ包むぞ、というときにレシピを見返したら、ハンドパイは何もしないのに対してマルルスは「パイ生地にハーブを散らす」とありました。ここにも見た目の彩りにこだわるエルフがいる! なお今回は省きました。ちゃんとやりたいときはちゃんとやるよ……多分。

    トマトスープ

    これは単品で載っているのではなく、パンに合わせて出すものとして紹介されている料理です。チーズを挟んだサンドイッチをこのスープに浸して食べるのだそう。それも間違いなくおいしいんですが、上のパイ2種に合わせたのでこの時はスープだけ作りました。

    ほとんど鍋で煮詰めるだけなので簡単! ハーフリング料理の中でも広く知られ、ヒューマンの居酒屋メニューになっているという解説も、このお手軽さなら納得です。トマトそのまま飲んでいるような印象で、そりゃあチーズにも合うでしょう。次の機会があればサンドイッチも作って一緒に食べたいと思います。

    じゃがいもとリーキのスープ

    真上から見下ろしたスープの写真。中心に焼きベーコンがのせられている。

    思わぬところでリーキが手に入った時に作りました。出来上がりはぽてぽてとして固形物一歩手前。入れた材料は全て原型がなく、一体化したクリームペーストみたいな状態です。写真でスープの上に乗っている焼きベーコンですが、よくよくみたらレシピには「刻む」って書いてたような気がする。

    ちなみにこれはドワーフ料理。1年中作られるとはあったけど、私は寒い日に暖かい屋内に入って熱々にしたこれを飲みたい。

    チキン&ダンプリングシチュー(ダンプリング抜き)

    シチューの写真。鶏肉やニンジン、ジャガイモが入っている。

    骨付き鶏もも肉の代わりに手羽元使ったしダンプリングはありません。本当に再現メニューを作ったと言えるのか。でも鶏の味が濃くておいしかった……ちょっと塩気を効かせ過ぎましたが。

    シチューと聞いて思い浮かべる白いやつではなく、少しとろみがついた濃い鶏スープという感じです。好みで牛乳入れてクリームシチューにしても合うと思う。

    実はダンプリングという料理を調べるまでまるでわかっておらず、ダンジョン飯のアニメを見ていた時も「なんだろう……」と思いながら雰囲気で流していました。察するに丸めた”すいとん”みたいなものなんですかね……? 次はダンプリングもセットでちゃんと作りたいです。

    ブラック・プディング/バロヴィア風バタースコッチプリン

    ブラックプディングとバタースコッチプリンの写真。カービィを模したグラスに入っている。

    まんまるピンクの圧がすごいな。手持ちの食器で一番プリンのサイズに合いそうだったのがこのグラスでした。

    見た目の通り、右の黒い方がブラック・プディング、左の白い方がバタースコッチプリンです。それぞれの項目として本に掲載されていますが、材料も調理工程も似ていたので「一緒にやれるんじゃない?」と思い2種類並行で作りました。同じプリンで別のレシピがあるなら両方作りたいですしね。まあ似ているとはいえ、材料を入れる順番とか煮詰める時間とか細かいところは違うのですけど、形になったのでオッケー。

    バタースコッチプリンもブラック・プディングも、とろとろクリーミータイプのプリンです。バタースコッチはとても甘かった。糖分が欲しい! って時に欲する味。ブラックの方もベースは同じですが、黒い色にするためコーヒーが入っており、甘味と苦味でバランスがとれて食べやすかったです。でもレシピの分量通り作って4人前にすると1個がだいぶ大きくならない? 次があるならもっと小さい容器で作ります。

    飾りの星は100均で買いました。最近は100均でも製菓材料が豊富に揃っていてすごいですね。あと材料に使ったコーンスターチが大量に余っているのでどうにかしたい。

    レシピの説明を読むにこの”ブラック・プディング”はモンスターの名前なのかな(まだ卓で遭遇したことはないけど)。「こいつを食うなんてとんでもない! 一部のモンスターは珍味として食べるが」という旨が書かれており、この世界でもモンスター食自体はあるんだなあと思いました。


    以上、この1年で作った”ヒーローズ・フィースト”でした。お粗末さまでした。

    何が一番おいしかったかなあ。書いた中ならブイヤベースかな。ひとくち食べて「これおいしい」という確信がありました。作ったのはたしか2月だったか、久しぶりにまた作りたいですね。

    もちろん、ここに書いた以外にも書籍にはまだまだたくさんのレシピが載っています。料理を作るだけでなく、聞き覚えのある施設の名前が出てきたり、種族や地方の文化が垣間見えたり、読み物としても楽しいです。

    私は1冊目が面白くて続刊の「美食の多元宇宙」も買いました。とある冒険者パーティの旅路を追うかたちでレシピが掲載されていて、こちらも楽しいですよ。

    腹が減っては戦はできぬ、とはよく言ったもの。皆様も冒険に挑む際は、おいしいごはんでしっかり空腹を満たしてくださいね。

    それでは、ここまでお読みくださりありがとうございました。機会がありましたら、また次の冒険でお会いしましょう。

    明日のアドカレ担当はどっことさんです。よろしくお願いします。


    おまけ

    自PCたちにとっての”ごちそう”はなんだろうなあと考えてたやつです。ついでに食生活こんなかもしれないという妄想。

    振り返ってみれば、丸2年以上D&Dを遊び続けているんですね。
    映画だけ見て気になって、何もわからぬ状態で始めたのが、こんな記事を書くほど楽しむことになるとは。ご一緒してくださる皆様へ感謝が尽きません。ありがとうございます!

    ライベル(ヒューマンバード/船乗り)

    先述の通り、魚介系の手間暇かけた料理がごちそう。高級じゃなくてもいいけど、時間かけただけおいしくなる、みたいな料理が好きそう。あの世界の船上だと手の込んだ調理は難しそうですし、港に帰ってきたらこの店のコレ、というのがあったのだと思います。あんまり肉料理をがっついてるイメージが無い。

    ハンス(ヒューマン/ファイター/兵士)

    わかりやすく肉の塊がごちそう。酒場・ビール・ステーキ! って感じ。あと好むのは、ハンドパイみたいに片手で持って食べられる料理とかですかね。食べる時は豪快だけど、何日も食べない状況に一番耐えられそうなのもこいつかも。一応元兵士なので保存食も馴染み深い、はず。

    リアス&イリエ(ハーフエルフ/レンジャー/漁師)

    「「獲れたて新鮮な海鮮に勝るごちそうはありません!!」」
    自分たちが獲っている海の幸こそごちそう。たまにウニとか獲ったその場で割って海水で洗って食べることもあるかもしれない。海女としておいしいものをお届けしているという自負があります。
    そういえば5月頃にノリで出刃包丁を購入したんですが、まだ何も捌けていません。

    ジウ(ヒューマン/クレリック/賢者)

    ひとりでまともな食生活を送っているイメージがいまいち湧きませんが、考え事が多そうなのでどばどば砂糖入れたカフェオレか、甘めのココアとかが至福の一杯でしょうか。あとは噛んだらシロップがじゅわーっとしそうな焼き菓子とか……研究の合間に糖分で一息入れる場面がありそうです。

    サカエ(フォレストノーム/ドルイド/侍祭)

    老舗菓子屋のかりんとう、あるいは餡子がおいしいおはぎ、それに熱々の緑茶が添えられてたらごちそう。コザクラなら和食もありそうだけどどうだろう。カラトゥア・ヌードルは本に載っていたのですが。
    あんまり肉や魚を食べるイメージがないです。焼き魚くらいなら食卓に並ぶかな? でもお漬物とかのほうが好きそう。

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